産業保健プラットフォームの構築に向けた企業との連携
- kinugasa0
- 2022年12月7日
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この度、産業医との連携において、ある大手企業の職員の皆さんのメンタルヘルスについてのアドバイスと、極端な過重労働に陥らない職場組織の構築に向けた助言指導についての臨床業務を受託することになりました。
これは、独立行政法人・労働者健康安全機構から委託されている「精神保健相談員」としての業務の一環であり、以前も申し上げましたが、個別の労働者の皆さんの健康管理だけでなく、社員の皆さんの健康を損なわないよう、ひろく会社組織全体の再構築についてのアドバイザリーオフィサーとしての役割も果たしていこうとするものです。
ミクロレベルでの臨床だけでなく、組織構築というメゾ・マクロの視点を持った環境整備や組織構築、またアドミニストレーションのあり方など、ソーシャルワークの知見を多く用いた産業保健分野での活躍が求められています。
臨床や実践の現場で仕事をしていますと、机上だけでは絶対にわからない、まさに「生の現実」の触れることにより、驚き、たじろぐことが多くあります。
不登校の中学生への訪問相談活動もそうですが、過酷な状況で働いている労働者の方々が、まさに身を削りながら社会を支えている事実を実感します。
本研究所は、単に机上の空論を目指す者ではありません。私たち自身の直接的な実践の活動、また日々臨床や実践に取り組んでおられる方々への教育やスーパービジョンを通して、「生の現実」から抽出された課題を掘り起こし、それがどこから来ているのか、またそれを解決するためにはどのようなとりくみが必要なのか、を研究してゆくことをミッションとしています。
その意味において、今回の産業保健プラットフォーム構築の実践も、非常に意義深いものと考えています。各種専門職や、企業の皆さんと連携しながら、出来るだけ働きやすく、主体性を持って生きてゆくことが出来るような、そんな仕組みを創ってゆく一助になれば、この取り組みに非常な意義があると考えています。

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